「カピバラ沼に沈んだ瞬間」
2006年6月、2泊3日で北海道・富良野の自然を見る旅行をしました。出来れば往復千歳空港を利用したかったのですが帰路便は満席の為に旭川空港へ。旅行最終日、搭乗時間までに余裕があり、話のネタになればと、当時テレビや新聞で話題だった旭山動物園に立ち寄ることにしました。
時間潰しに立ち寄った旭山動物園にビックリ!それまてせ動物園にほぼ行ったことの無い私でさえ、動物達の躍動感溢れる行動展示に感動したのです。ただ園内を周り疲れてくると流石に飽きてくるもの。次第に動物に足を止める時間も短くなり、とりあえず園内を一周歩くことだけを目的に散策していたのです。
そんな動物達もチラ見程度になった最後に、変な動物達が目に留まりました。今まで見た野性味溢れる生き生きとした動物達と違い、彼らは真逆。背中を丸めて、ぼーと遠くを見つめ、微動だしない変なフォルムがとても気になりました。
帰郷してから少し経った9月、この動物をネットで調べたところ、カピバラだとが分かり、家の近くの上野動物園にも飼育展示されている事を知り会いに行きました。改めてじっくり見たカピバラは、旭山動物園で見た彼らと同じく見た目ヘンテコで、大きな鼻、小さな耳と目、アンバランスな体形に何故か不思議と完全に一目ぼれです。その日から休日は、一日中!動物園のカピバラの前にいる日々が始まりました。
2006年当時は今の様にネットで情報が手に入る時代ではなく、なによりカピバラの人気や知名度が無かった為に、生態を知りたくても書籍や動物園の看板で簡単な解説はあるものの、細かい事は飼育係さんからお聞きしたり自分で観察するしかありませんでした。その少しずつの新しい発見が面白く更に動物園通いを加速させたのだと思います。